生みそ中の酵素による
分解の実証実験
みそが栄養と味に加え、体調を整えたり病気を予防する機能を持つ「機能性食品」と呼ばれたり、食材の旨みを引き出す「みそ漬け」をつくることができるのは、すべてみそに含まれる、いきた「酵素(米麹由来)による分解」「酵母による発酵」の働きによるものです。
しかし、残念ながら現在市場に出回るみそは、酵母の過発酵によるパッケージの膨張や破裂を防ぐため、出荷前に加熱処理などによって酵母菌が殺菌されてしまったみそが多いようです。みその機能は、そこに含まれるいきた酵素と酵母の働きによるものですから、「機能性食品」と思って皆様が手にされているみそは、実は本来のちからも旨みも失われた本物のみそではないということも考えられるのです。
そこで今回、当社みその酵素の働きを、簡単な実験で目で見て分かる様にしました。
用意するもの
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①当社のみそ・・・スプーン1杯分
②だし入りみそ・・・スプーン1杯分
③片栗粉・・・20g×2
④片栗粉を溶かす水・・・15cc×2
⑤熱湯・・・100cc×2(沸騰させたもの )
⑥耐熱のコップ( 透明 )・・・2個
⑦かき混ぜるスプーン・・・2本
⑧計量器
実験の準備
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コップを2つ用意しそれぞれに③の片栗粉を入れます
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それぞれのコップに④の水を加え、溶かします
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そこに⑤の熱湯を入れて素早くかき混ぜると、
「くず湯」のように固まります。
これで実験準備完了です!
分解実験
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出来上がった片栗粉の固まりに当社のみそスプーン1杯を入れて、かき混ぜます。
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同じくもう一つのコップにも、だし入りのみそスプーン1杯を入れてかき混ぜます。
よくかき混ぜた結果
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当社のみそは液状に。
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だし入りみそはどれだけの時間がたってもどろどろの固形のままの状態。
分解実験の結果
当社のみそを加えるとサラサラになるのは、麹菌が作り出すアミラーゼという酵素の力で、デンプンが糖に変わるからです。これでみその中の酵素がいきているのが分かります。一方、だし入りみそは、いくら混ぜても酵素の力が失われているために分解されないので、固形のままになります。